https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180326-00000035-asahi-soci
「長官を狙撃したのは私だ。暗殺する目的だった」。別の事件で無期懲役が言い渡された男がこう供述したのは、2008年3月だった。時効まであと2年。当時、刑事部の捜査1課管理官だった著者の原雄一さん(61)が、銃撃事件について男から事情を聴き始めてから4年が経っていた。それまで、別の人物が「長官を撃った」と供述した局面もあった。
私は、1995年(平成7年)4月に、東京地検公安部所属となり、その当時の公安部では、発生したばかりの警察庁長官狙撃事件の解明が最重要課題で、私自身も、そこへとつながるための取調べを日夜やっていたものでした。オウム真理教が疑われていたのは周知の事実ですが、その後、他の多くの重大事件が解明されていく中で、仮にオウム真理教の関係者が犯人であったとすれば、なぜ、誰も、他の事件は語るのにこれについて全く語ろうとしなかったのか、今でも釈然としないものを感じています。
別の真犯人がいるのではないかという観点で、警視庁が捜査を進めていたことは広く知られていることであり、私自身も、この本は是非読んでみたいと考えています。謎の未解決事件です。