安倍首相、「前に進めて」のアッキー発言を否定 ウソつきは誰だ

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180314-00000005-jct-soci

昭恵氏の発言とされる文言は、財務省が 3月12日に公表した「普通財産の貸付けに係る承認申請について」と題した特例承認の決裁文書」(15年2月4日、4月30日)の、改ざん前バージョンにある。
具体的には、近畿財務局と森友学園とのやり取りを記した「これまでの経緯」の項目で、14年4月28日に
「なお、打合せの際、『本年4月25日、安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは「いい土地ですから、前に進めてください。」とのお言葉をいただいた。』との発言あり(森友学園籠池理事長と夫人が現地の前で並んで写っている写真を提示)。」
とある。

ある人の存在を利用しようとする別の人が、ある人から「こう言われた」と、影響力を及ぼそうとする相手に言って、ということは、よくあることです。その「こう言われた」という発言内容が、存在する場合もあれば存在しない場合もあります。
ただ、森友問題で重要なのは、そういう言った、言わないということ以上に、首相夫人という、それだけで多大な影響力のある人物が、特定の学園の「名誉校長」という、極めて高い利用価値のある役職に、自分自身が承諾して就任していたということでしょう。取引に直接介入したかどうかは不透明であっても、学園が国有地を購入しようとしていたこと自体には認識があったはずであり(そこは否定できないでしょう)、また、学園の中心人物の、政治を最大限自己の利益のために利用しようとするパーソナリティーも知っていて(これも知らなかったでは済みません)、自分自身の存在が利用されることについて、刑法でいう「未必の故意」(利用されるかもしれないが利用されても構わない)が優に認定される状況にあったと思います。
そういう状況こそが、近畿財務局と学園との間の土地取引を歪め、決裁文書の改ざんへとつながらせ、更には自殺者まで生むことへつながったというのが、現在、浮き彫りになりつつある構図です。単に、言った言わないで済む問題ではないことはあまりにも明白だと思います。