貸衣装業者不明、被害の新成人に同業者ら急遽対応 「聞いたことない」…無責任さに怒り心頭

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180108-00000509-san-soci

「よりによってこんな日に」−。横浜市中区や東京都八王子市に店舗を置き、晴れ着のレンタルや着付けを行う「はれのひ」が成人式当日の8日に連絡がつかなくなり、多くの新成人が晴れ着を着られなくなった騒動。急遽(きゅうきょ)対応する呉服店や美容院も多く現れたが、いずれも、はれのひの無責任な対応に怒り心頭だった。

新年早々、第二のてるみくらぶのような騒動が起きてしまいましたが、人生で一度の成人式が台無しになってしまった人々が多数出て、お気の毒としか言いようがありません。お見舞い申し上げます。
警察にも多数の通報があったようですが、こういう場合、思い浮かぶ「詐欺」については、予め騙す(欺く)意思があって前金を払わせた、という立証が、この種のトラブルではかなり難しいものです。おそらく、昨年中のどこかの時点で、これ以上商売を続けても無理だ、破綻すると経営者や上層部が感じるようになっていた可能性が高いと思いますが、そうであっても、サービスが提供できなくなっても構わないから支払を受けたという立証が、かなり困難なものです(こういう破綻会社の関係者「なんとかなると思っていた」と詐欺の犯意を否認するものです)。
報道によると、自分の晴れ着をこの会社に預けていて、式当日、ドロンされて預けていたものも行方不明という人もいるようですが、そういう場合は、業務上横領罪が成立する可能性があります(わかりやすく言えば「持ち逃げ」ですね)。ただ、どさくさの中で、とりあえずどこかに一時的に保管している、保管は返還を前提としていたという状況かもしれず、そうなると「横領」とまでは言いにくくなってきます。警察も、預けた物が勝手に売り飛ばされたりしていない限り、なかなか腰を上げないでしょう。
今後、会社が破産してしまったような場合、従業員の給与にも遅配が出ていたようですから、顧客の支払った代金債権について、配当が生じる可能性は低く、出てもかなり微々たるものにしかならない可能性が相当高いと言わざるを得ません。
こういう被害に完璧に遭わないことは困難ですが、利用するサービスについては、情報収集を心がけて、ネガティブな情報が複数あれば利用するかどうか慎重に検討するくらいしか自衛手段はないように思います。