ケネディ暗殺 50年目の真実

ケネディ暗殺 50年目の真実 KILLING KENNEDY

ケネディ暗殺 50年目の真実 KILLING KENNEDY

アメリカでは200万部を売り上げ大ベストセラーになったとのことですが、邦訳がKindle版で出ていたので、iPad miniで、仕事や取材、出演の合間に読んで読み切りました。ケネディ暗殺のその時まで、緊迫感を持たせつつテンポ良くケネディの軌跡を鮮やかに描き出していて、売れたことにうなずけるものを感じつつ、飽きずに最後まで読めました。
真実、とありますが、暗殺を巡る様々な議論、可能性については、さらっと流していて、やや物足りなさはあります。しかし、それを補って余りある、ケネディが置かれていた、多くの敵や健康問題を抱え女性関係のスキャンダル化の危険性や、身への危険さを強く警告されつつも再選のためケネディに反感を抱く人が多いダラス入りし、そうであるにもかかわらず警備が緩慢、不徹底という不運さ、間の悪さが赤裸々に描かれ、その時を迎えるにあたっては悲劇的な最後で終わるドラマを読んでいるような気分にもなりました。
等身大のケネディを知ることができる秀作であると思います。日本語訳も読みやすくわかりやすく感じました。