自民保守派が猛反発 最高裁が婚外子相続規定に違憲判決 「めかけさんの子」差別発言も

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/502028.html

自民党保守派の反発はエスカレートする一方だ。同月30日に開かれた参院自民党の勉強会でも、西田氏は「最高裁は非常識」とし「現行憲法と結びつけると今回の決定になるとすれば、現行憲法が間違っている」と主張。さらに参加者からは「なぜ正妻の子と『めかけさんの子』に違いが出るのか調べて理解してもらわなければならない」「『不貞の子』をどんどん認めていいのか」など、婚外子に対する差別的発言まで噴出した。

保守、というより、単なる馬鹿ですね。
日本は法治国家であり法が支配する国で、法解釈の最終的な決定権は司法権を有する裁判所にあります。この問題については、かつては最高裁が合憲判決を出したこともありますが、その後の議論、検討を踏まえ、大法廷で慎重に審理した上での違憲判決であり、その理由を見ても、法の下の平等という、日本国憲法が採用する重要な基本原理をこの問題に適用したもので、それに立法権が従わない、という選択肢はないでしょう。
出生、相続というものは、人の営みですから、イレギュラーなことも起きるもので、婚外子というものもそういうものでしょう。不合理な差別をすることで婚外子が減るというものでもなく、生じた事実は事実として受け止め、相続という場では法の下の平等という趣旨を徹底しましょう、ということが、なぜ非常識とか、不貞の子をどんどん認める、という話にむすびつくのか、まったく理解できません。
レベルの低い政治屋ども、と言ってしまえばそれまでですが、法の支配、という観点から、上記のような自民党の動きは由々しきものを抱えていると思います。こうした無茶苦茶なことが、平然と語られる政党が、政権につき、国民に関する重要な問題をもてあそんでいる、総裁も幹事長も、法の支配に従わない党内の動きに断固たる動きが取れない、ということを、特に、自民党に投票してきた人はよく覚えておくべきでしょう。