「赤プリ」が55年の歴史に幕 当面は震災被災者受け入れ

http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011033101000545.html

1955年に開業。故丹下健三氏が設計した翼を広げたような外観の40階建ての新館が83年に誕生し、上層階の客室からは東京の夜景を一望できただけに「バブル期は顧客であふれ返る状況だった」

あの新館が、私が大学に入学した1983年にオープンしたことは、この記事で知りました。大学生当時は、法律書を詰め込んだ重いバッグを持ち、大学内をうろうろしたり予備校に行ったり、といった生活でしたが、自分が手の届かない、はるか上のほうの彼方で、自分にはとても経験できないような、豊かで楽しい生活をしている人々がいる、そういった人々が華やかに集う場所、というのが、当時の赤坂プリンスホテルに対する自分の持つイメージであったような気がします。
若く、貧しくも燃えていた私も、今や、なか卯で牛丼やカツ丼を細々と食べ豚汁をつけて喜んでいるような中年のしがない弁護士になり、華やかだった赤坂プリンスホテルも、バブルの絶頂と崩壊を経て、未曽有の大震災や原発危機の中で閉館するに至り、時代の流れをしみじみと感じます。