http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100630/trl1006301937006-n1.htm
出廷した検事は「調書には関係者の供述と合わない内容もあり、作文ではない」と強調。検事にプレッシャーをかけられたとする被疑者ノートの記述も「世間話をうまく脅迫のエピソードとして利用された」と述べた。
こういった水掛け論を防止するためにも、取調べの可視化が求められるということでしょうね。
供述調書を作成するにあたっては、信用性をかもし出すための様々なテクニックがあります。例えば、
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20080131#1201706114
でもコメントしたことがありますが、取調官が供述調書を作成中に、わざと、本質的ではない点の誤りを混ぜ込んでおいて、読み聞かせの際に、「あ、ここは違っていたな。訂正するから。」などと言って、調書の末尾で書き加える形で訂正し、「それ以外は読んで聞かせてもらった通りで間違いありません。」としておくと、将来、公判で供述調書の信用性が争われた場合、「被疑者は、このような些細なことにも注意しながら調書の内容を慎重に確認していた。それだけに信用性が高い。」と言いやすくなります。
取調官側は、密室状態で、力関係では被疑者よりも圧倒的に優位な立場に立ち、そういった様々なテクニックを駆使して取調べを行い供述調書を作成しているもので、それだけに虚偽が独り歩きする危険性を常に抱えているのが現在の取調べということは言えるでしょう。