http://www.zakzak.co.jp/top/200812/t2008122708_all.html
前出の大谷氏は「おカネで情報を釣ろうというやり方が日本の風土になじむかどうか。これまでも、これからも犯人逮捕に直結するのは『市民の正義感』と『捜査員の執念』。カネ目当てのでたらめな情報が殺到することも懸念されるので、情報の精度の見極めが課題」と語るが、どんな形でもいいから事件が解決してほしいというのは関係者全員の願いだろう。
こういった方法にあまり好感は持てませんが、情報を得る様々な手段の一つとしてこういった方法も必要という気はします。ただ、良質の情報をいかにして得るかということを考えた場合、やはり上記の大谷氏が指摘するような方法がメインになるべきであり、そのための努力を惜しんではならないでしょう。
現在の警察を見ていると、なかなか減らない事件、なかなか増えない人員、ますます求められる緻密な捜査、ベテランの大量退職に伴う能力低下といった諸事情の中で、事件の適正処理能力が下降し、国民の信頼を損ね、ますます組織としての能力が低下するという負のスパイラルに陥っているという印象を強く受けます。世田谷一家殺害事件のような未解決事件が解決されないのも、そういった事情と無縁ではないように思います。
こういった問題については、単に警察を叩いて終わるのではなく、良質で国民のために役立つ警察というものを再生させるためには何をすべきか、金を、人を、物をいかにして効率良く投入すべきか、といったことについての建設的な検討ということが求められているということも感じます。