<千葉地裁>7容疑者を不当勾留 地検が全員釈放

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120613-00000011-mai-soci

関係者によると、千葉地裁の裁判官は2日、逮捕された容疑者の陳述を聞く「勾留質問」などの手続きで、裁判所事務官を立ち会わせた。刑事訴訟法上、事務官ではなく、裁判所書記官が立ち会わせなければならないと定めている。
千葉地裁は12日現在、ミスを公表していない。別の地裁関係者は「あり得ないミス。勾留への緊張感が乏しいと言われても仕方ない」と話している。

私も、法律実務家になって今年で24年目なので、過去に様々な過誤の話を聞いてきましたが、このパターンを聞くのは初めてですね。そもそも、勾留質問の際には、書記官が立ち会うという当然の前提で人も配置されているはずで、なぜ、このようなことが起きたのかが不思議です。
ただ、あってはならないこととはいえ、勾留質問自体は行われていたわけですから、勾留自体は有効とする余地もあったのではないかと思われますが、後に問題になれば、釈放しなかったことも誤りとされる可能性がありますから、全員釈放するということになったのでしょう。
過誤の原因をきちんと検証して再発防止に役立てる必要を感じます。

2012年06月12日のツイート

ETV特集「死刑裁判の現場 ある検事と死刑囚の44年」

http://www.nhk.or.jp/etv21c/update/2010/0530.html

先日、

裁かれた命 死刑囚から届いた手紙

裁かれた命 死刑囚から届いた手紙

を読み、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20120326#p3

とコメントしましたが、その元となったETV特集も、遅ればせながら観ることができました。
淡々とではあっても、やはり映像には、文字とは違った強いインパクトがあり、死刑囚が、獄中で作業をしてためたなけなしのお金から500円札を、せめてものお礼にと担当弁護士に送ってきた、その古ぼけた500円札の映像には、胸を打つものがありました。
死刑制度の持つ峻厳さ、重みや、この死刑囚のように、死刑執行後、これだけの長い年月が経過しても、死刑が執行されたことに釈然としないものが今なお残る、その割りきれなさ、といったことも、今後、自分の心の中に常に留め置いて考えなければならない、ということを感じました。