「大塩平八郎の乱ー幕府を震撼させた武装蜂起の真相」

 

昨年に出て、なかなか出なかったKindle版が出たので落として読んでみました。

史実に基づきつつ、大坂町奉行所与力時代の大塩平八郎の職務、生活の様子や、隠居して学者一本になり、その後、幕政に不満を持って決起に至るまでの道が丹念に紹介されていて、なかなか読むのに骨が折れましたが、真実の大塩平八郎の姿に近づけた気がしました。

感じたのは、単に義の心に基づいて決起したわけではなく、私憤的な要素もあり、また、非人らを手なづけ手駒のように使おうとして失敗し身勝手に怒るなど、人間的な側面もあって、そういった生々しい大塩平八郎像に触れられたのは収穫であったと思いました。

大塩平八郎や、起こした乱を考える上で、今後も取り出して読むことになりそうです。