「芦部憲法学を読むー統治機構論」(高見勝利・有斐閣)

芦部憲法学を読む―統治機構論

今日、弁護士会館地下の書店で購入し、六本木ヒルズ内のスターバックスでコーヒーを飲みながら、最初の30ページ弱を読んでみました。
私は、東大を出ていないので当然のことながら東大の先生の講義を聴いたことはなく、あまり頭も良くないので東大に行きたかったなどとは全然考えませんが(こんな頭の良くない私を法曹の端くれになる程度まで教育してくれた早稲田大学には感謝しています)、今でも、芦部先生の講義は聴いてみたかったな、と思います。
この本の「はじめに」でも紹介されており、私が、以前少し読んだ芦部先生の「憲法制定権力」という本の前書きにも書いてありましたが、ドイツの法学者ラートブルフが、ナチスによって民主的なワイマール憲法体制が破壊されたことに対する反省から、「合法的な手続で制定された法律であっても、その内容が正義に合致しないものであれば、それに不正という刻印を押し、それと戦う勇気を持たねばならない。」と主張したことが芦部憲法学の基本であると紹介されているのを、学生の頃、上記の「憲法制定権力」で読んで、非常に感銘を受けた記憶があります。
初学者の頃は、憲法というと、抽象的でわかりにくい学問、という印象を受けがちですが、憲法を学ぶ意義が意識でき、現実の不条理とか問題点も踏まえて勉強できるようになれば、おもしろくなるのではないかと思います。