<生前退位意向>「お体心配だった」ゆかりの人、共感広がる

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160714-00000046-mai-soci

天皇陛下が示された「生前退位」の意向への驚きや共感は、各方面に広がっている。

日本人が、「日本の伝統」とか「美しい日本」等として捉えている制度は、実は明治以後に形作られ定着したものであることが少なくなく、その中で、皇室の現在の在り方も、明治以後に形作られたものに、戦後、新憲法下での修正が加えられたものであることを、まず認識する必要があるでしょう。江戸時代以前には、生前に退位した天皇は何人もいたわけですし、現在のように、天皇が政治上の実権を持たない体制下では、その地位を巡って政争が生じる恐れは皆無ですから(政争の中で無理に退位させて、といったことが起きる余地はありません)、その健康面や人として生活を楽しむといったことにも配慮して、きちんとルールを定めて生前退位ができるようにしておくことは、今後のこともありますから必要かつ有益なことでしょう。
それだけでなく、世襲という制度の中で皇統を存続させるためには、側室制度もない以上、女系天皇を認めるとか、それが難しければ宮家を今よりもさらに増やしておいて、皇統が途絶えることがないような措置を講じておくことも非常に重要なことです。この機会に、従来、議論が中途半端に終わってきている皇室制度の在り方や皇室典範の内容について、速やかに議論、実行していく必要性を大きく感じます。政治の急務でしょう。