法医解剖、1人で年284件…大学頼み限界

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100815-00000881-yom-soci

スタッフは減少傾向だが、件数は年々増加。解剖医1人が100件以上を担当した大学も10校あり、秋田大(秋田市)では1人で284件を解剖していた。犯罪の見逃しを防ぎ、正確な死因究明が求められる中、教育・研究が使命の大学に依存する制度は限界に近い。

こういう状態では、それでなくても人気が低い法医学の人気がますます低下して、後継者を養成できなくなってしまいかねませんね。
大学の法医学教室の負担が大きすぎるので、かつて私自身が経験したことですが、不審な変死体があっても、警察が、自分達で勝手に、これは事件性がないと見切りをつけ、検察庁が念のため解剖してはどうかと言っても、何だかんだと文句を言って解剖しないように邪魔する、といったことも起きていて、解剖せずに片付けてしまったものが、後日、重大な事件によるものであったことが判明する、というのも、現状では無理からぬものがあるでしょう。
素人のおまわりが医師の真似事をして検視を行って勝手な判断を下している、という現状は、早急に改革する必要があり、法医学を志す医学生には、将来の法医学分野での就業を条件に、医学部在学中や医師になってからの一定期間、奨学金や奨励金を公費から出すなど、お座なりではない本格的な対策が急務だと思います。