阪神支局襲撃事件から20年、遺族ら心境語る

http://www.asahi.com/national/update/0427/OSK200704270075.html

亡くなった小尻記者のご両親も、かなりお年を召されましたね。歳月の流れを感じます。

美樹さんは同志社大学法学部を卒業して朝日放送大阪市)に入社、スポーツ部に配属された。父とは異なるメディアでの仕事だが、「物事を伝えることで世の中の人のためになるよう力を尽くす、という根源は同じ。たくさんの人の意見に耳を傾け、考え、たくさんの人を笑顔にしたい」と話している。
京都府内でピアノ教師をする妻裕子さん(47)は娘の就職を喜びつつ、「社会人になった娘を主人に一目見せてあげられたら、どんなに喜んでくれたでしょう。そう思うと残念でなりません」と語った。

この事件については、以前、

「赤報隊」の正体―朝日新聞阪神支局襲撃事件 (新潮文庫)

「赤報隊」の正体―朝日新聞阪神支局襲撃事件 (新潮文庫)

を読み、警察が、何とか真相を解明し犯人を検挙できなかったものか、と思った記憶があります。
上記のような記事を読むと、あの事件がなければ、という思いや、立派に成長し志を継いで報道の世界で頑張ろうとしている娘さんの姿を故・小尻記者に見せてあげたかったという思い、真相を解明できなかった捜査当局に対する割り切れない思い等々が交錯し、この事件の背後に広く、深く広がる闇に対し、改めて強く引きつけられるものを感じます。
亡くなった小尻記者のご冥福をお祈りしたいと思います。

裁判員日当は1万円、参加促進へ高め設定…最高裁方針

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070428-00000101-yom-soci

国民の積極的な参加を促すため、司法手続きにかかわる一般的な日当額(8000円)より割高な金額に設定する。

裁判員は、プロの裁判官と一緒に被告の有罪無罪を判断し、量刑を決めるという重い役割を担う。参加する数日間は、仕事を休む必要があるなど、国民に大きな負担を強いるため、日当額をいくらに設定するかが大きな課題となっていた。

人にもよりますが、それなりに稼いでいる人であれば、1万円という日当ではいかにも安い、という場合も少なくないでしょう。
お金で釣るわけではありませんが、こんなにもらえるのか、と、思わず顔がほころんでしまうくらい出せば、嫌々選ばれたとはいえ、やる気が出てくる裁判員も出てくるように思います。面倒なことを一部の人に押しつける形になりますから、そこは、国民全体が、税金で負担して埋め合わせてあげるという必要もあるでしょう。
1万円とは言わず、3万円とか5万円とか、そこまで引き上げても良いのではないかと思います。

インターネット上の誹謗・中傷問題における刑事罰の位置づけ

社会を適切に運営して行くためには、適切なルールを定めた上で、社会のメンバーがそういったルールに反する行為に及んだ場合は、相応の制裁が加えられる手段が用意されている必要があります。刑事罰も、そういった「制裁」の1つですが、あくまで数ある制裁の中の1つに過ぎません。
また、注意すべきなのでは、刑事罰というものは、一種の劇薬のようなものであり、制裁を受ける者に対する効果にも甚大なものがあるということです。
刑事罰も、社会統制の1つの手段である、という見地に立って、可能な限り、他の制裁手段を選択し、それではまかなえない場合に、必要かつやむを得ない限度で刑事罰を選択、発動する、という謙抑的な取り扱いが必要でしょう。
その意味で、インターネット上の誹謗、中傷の問題についても、違法と評価されるかどうかの範囲が曖昧であるということにも鑑み、安易に刑事罰の範囲を拡大することには慎重である必要があると思います。
社会がますます複雑化し、人々の考え方も多様化する中で、かつてはなかったタイプの紛争が増加の一途をたどる現状にありますが、持って行き場のない紛争は、警察へと持ち込まれ、警察が一種の「最終処分場」に無理矢理させられている傾向があります。それは、警察にとっても不幸なことであり、そういった現状が、警察の貴重な各種リソースを拡散させ有効に機能できない状態に追い込んでいることにもなっていますが、それはともかく、何でもかんでも警察へ、怪しからん奴は刑事罰を、という行き方が、果たして妥当なのかという問題意識は必要でしょう。
こういった現状の中で、警察が、起訴されないことは承知の上で、「初の立件」などと、事情がよくわからないマスコミを利用して世間に触れ回り、犯罪抑止効果をあげようとして、無理に事件を作ってしまう、ということもあります。昨日、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20070427#1177667800

でコメントした事件が、そのような経緯で立件されたかどうかはわかりませんが、報道を見る限り、名誉毀損と言うよりも侮辱のケースではないかと思われる面もあり(法定刑は拘留又は科料のみ)、掲示板運営者については、どこまで犯意があったか、も問題になってくるはずで、警察が立件した、ということで、ここまで騒ぐのもどうか、という気がします(大阪府警としては、既に、その目的を十分に達成した、と言えるかもしれません)。
この事件が、今後、大阪地検において嫌疑不十分により不起訴となっても、おそらく、報道されることはなく、人々の記憶には「初の立件」ということだけが刷り込まれて残るでしょう。それがいけないことだとまでは言いませんが、そうなった場合、これも一種の情報操作という側面があることは否定できないと思います。
単に刑事処罰すべきかどうか、というレベルだけでこの問題を考えるのではなく、社会統制手段としての刑事罰の位置づけ、警察の果たすべき真の役割、この問題に関する刑事罰以外の社会統制手段整備の必要性、といったことを、冷静に考えてみる必要があるでしょう。

キムタク映画アジアから公開オファー殺到

http://www.nikkansports.com/entertainment/cinema/p-et-tp1-20070428-190770.html

撮影中ながら、アジア圏で高い人気を持つ木村の主演作とあって、韓国、台湾、香港などの配給会社から問い合わせが相次いでいる。各地域とも複数の会社が動いており、今後は配給権をめぐる激しい争奪戦が展開される。

この映画を、海外へ行って観る、というのも、おもしろいかもしれません。私は、韓国には一度行きましたが、台湾、香港は行ったことがないので、もし可能なら、そのあたりでこの映画を観てみたい気がします。

ネットカフェ 生活の拠点にする若者、全国に拡大

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070428-00000010-maip-soci

住居がない若者の他に、アパートなどを借りている正社員でありながら、長時間労働で帰宅できないため日常的にネットカフェを宿泊場所として利用している若者が相当数いることも分かったという。

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20070408#1176033198

でコメントした民主党の新聞広告ですが、その後、切り取って事務所の自室の扉に貼り付け、時々、眺めては考えています。

貧しかった時代がある。
けれどそこには、
希望があった。
今の日本は、どうだろうか。

しがない弁護士の私には、何もできることはありませんが、自分なりに考えブログで書き留めておくことが、何らかの形で誰かの目にとまり、その人や別の人が何かを考える切っ掛けになるかもしれず(それは、この問題に限りませんが)、この問題についても、引き続き考えて行きたいと思っているところです。

<火災>東京・高田馬場の日用品量販店、11時間半後に鎮火

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070428-00000032-mai-soci

同店は14階建てビルの1階と地下1階に入っている。ビルの2階は駐車場、3〜14階はマンションになっており、入居している約50世帯の住民全員が避難して、店側が用意した近くのホテルなどでに宿泊した。

このビルがある場所は、早稲田大学にも近く、私は、大学時代、ここから歩いて5分くらいのところに住んでいました。このビルは当時からあり、よく、前を通っていたので、驚きました。子供の火遊ぶが原因だったようですが、この種の店舗では、店内の巡回の徹底が必要でしょう。

http://www.olympic-corp.co.jp/shop/waseda/index.html

を見ると、連休中に、いろいろな企画も予定されていたようで、損失には多大なものがあると思われます。煙を吸った人がいた程度で、死傷者が出なかったことが、せめてもの救いでした。

連休の過ごし方

海外へ飛び、プールサイドで読書三昧、と行きたいところですが、現実はなかなか厳しく、ずっと都内にいて、身柄事件の接見、起案等々を淡々とこなす毎日です。連休谷間の火曜日、水曜日は、両日とも、午前、午後と予定が入っていて、ごく普通に働きます。
合間に、多少は読書でもできれば、という感じでしょうか。しがない弁護士の連休は、こんなものです。