AppleSIM、意外な落とし穴

最近、クレジトカードの明細書が送られてきたのを見ると、「au電話利用料」として3960円が上がっていて、まったく使った覚えがないものであったため(利用しているauの料金は別のカードで払っていて)、これは不正利用か、と一時、焦ったのですが、auに問い合わせて、いろいろと聞いてみたところ、11月下旬に買ったAppleSIM関連の料金で、そのカラクリは以下のようなものであったことがわかりました。
11月下旬にAppleSIMを買って、とりあえず使い勝手を試してみようと、auのデータプリペイドで当初30日、1回更新で、おそらく1月下旬までの間、auとの契約が継続している状態にありました。その間、私は所用で数日間、海外に行き、現地でAppleSIMを使い、現地のプロバイダ提供のサービスを利用しました(auのサービスを利用しているという認識は持っていませんでした)。
ところが、ここからが私も後から知って、意外に思うと同時になるほどと思ったのですが、auとの契約が継続していたことから、現地のプロバイダの電波が圏外でauローミングが効く状態ではローミング状態になって、それが(利用したパケットは少なかったようで幸いでしたが)、1日1980円で2日分発生したので3960円が請求された、ということだったわけでした。
行った先がヨーロッパで、2カ国へ行って、現地でAppleSIMのサービスを提供していたプロバイダでは、国をまたぐと使えなくなっていて、そもそもプリペイドSIMというのはそれが普通なので、「ローミング」という発想がなかったのですが、AppleSIMに2つのサービスが乗った状態で、その1つであるauのデータプリペイドが海外ローミングする(聞いたところそれはデフォルトで外せないとのこと)ので、こういう事態が生じた、ということがわかりました。
そういうことになると、
・AppleSIMのユーザーがauのデータプリペイドサービスを日本で使用する
・その有効期間内に、別の国へ行って、その国でAppleSIMのサービスを使う
・AppleSIMに、auのサービスが残っている状態にあるため、ローミングすることで1日あたり1980円、2980円といった料金が発生する
・後から、クレジットカードで請求が来て驚く
という事態が十分生じ得ることになります。au以外で、AppleSIMの契約先で同様なローミングサービスを付帯しているプロバイダがあれば、同様の事態が生じます(ほぼ、ないのではないかと思いますが、ないとは言い切れません)。
対策としては、iPadであれば、「モバイルデータ通信」はオンにしつつも「データローミング」はオフにする(私の場合、海外で日本のsimを入れず現地のsimを入れている場合はデータローミングは気にせずオンにしていることが多かったと思いますし、今回もそこはそうしていたと思います)、あるいは、日本のauで契約した(してしまった)AppleSIMががあって期間満了になっていない場合、それを使うことはせず、別のAppleSIMを使うべきでしょう(日本では1つ税込648円で売っているもので、2、3枚持っていても負担にはなりません)。そうしないとローミングしてしまうリスクを抱えることになります。
auには、AppleSIMで提供するサービスは日本専用にして、日本以外ではローミングしない対策を講じてほしいと思います(それはauの電話サポートの係員に、内部で上に伝えるように依頼しておきました)。AppleSIMの使い方として、ローミングさせて使うということはそもそも想定されていませんしメリットもないでしょう。1つのAppleSIMを使い回すのに、複数乗っているサービスの1つがローミングすると、思わぬ予想外の出費になってしまいますから、要注意です。こういうことがあるのだなと、勉強になり、また、改善を求めたいと思いました。