田中角栄 100の言葉 ~日本人に贈る人生と仕事の心得

田中角栄 100の言葉 ~日本人に贈る人生と仕事の心得

田中角栄 100の言葉 ~日本人に贈る人生と仕事の心得

田中角栄元首相に関する本は、

田中角栄 - 戦後日本の悲しき自画像 (中公新書)
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20130309#1362790728

など、いくつか読んだことがあり、私なりの、田中氏への感想は、上記のエントリーでコメントしたようなもので、今でも変わっていません。
田中氏が死去した日、私は、名古屋地検公判部勤務の検事で、確か四国の松山であったと記憶していますが、出張していて、街の電光掲示板のニュースで訃報を知って大変驚いたことが思い出されます。若く、正義感が強かった(今でもそれは変わっていないと自負はしていますが)私にとって、田中氏は打倒すべき目標のような存在で、それだけに衝撃が大きかったのだろうと思います。
ただ、最近、再評価されてきているような、田中氏の良い面、学ぶべき点といったことがあるのもまた事実であり、本書は、田中氏の言葉を通じてそういったことを手軽に知り、学べる、便利な一冊だと、通読して思いました。
通読して改めて感じた田中氏の良い面、学ぶべき点は、理想を忘れない冷徹な現実・合理主義者、戦争、従軍体験を踏まえた平和重視、人の心を捉える人間的魅力や思いやり、といったところでしょうか。最近、田中氏のような人物がいなくなっているということもしみじみ感じさせられます。時々、昔のニュース映像が流れていて懐かしいのですが、田中氏に、今の日本や政治をどう見るか、聞いてみたい気がします。