アウディQ3に試乗

先日、旧VWティグアンから新ティグアンに乗り換えたばかりですが、車のタイプが似ているアウディQ3には是非試乗しておきたいと思い、アウディジャパン販売株式会社に依頼したところ、太っ腹にも1泊2日で貸してくれることになり、さる山のほうへ行って思い切り走ってきました。高速、下道、山道(上下する、くねくねしたところも含め)など、いろいろなところを走って試すことができました。
最初に走り出して感じたのは、ティグアンに比べトルクが高いせいか、低速で走行している際の加速が、切れがより良い印象を受けました(ちょっとした違いですが)。特に強く感じたのは、アクセルを踏み込んだときのパワーで、ティグアンが179馬力、Q3が211馬力と、約30馬力の違いが、おそらくあるせいで、急な坂道を上るような場面では、Q3のパワフルさを感じました。運転のしやすさは、両者に特に優劣はありませんでしたが、Q3のほうが、ハンドルが軽く設定してあって、好みもありますが(私はやや重めの設定も嫌いではないのですが)、女性が運転する際にはQ3のハンドル設定のほうが楽かもしれないと感じました。運転席からの周囲の見通しは、ティグアンのほうが、やや、ですが、視界が広く感じられるものの、大差はなく、Q3も十分視界が開けて見やすく感じました。また、後部トランクルームが、ティグアンよりもQ3のほうが、奥がやや深くて、搭載力はやや高いと思いました。
1つ、Q3で使いにくく感じたのはカーナビでした。ドイツ車にありがちな、ダイヤルを回して設定するタイプで、ティグアンに搭載されているカーナビがタッチパネル式のもので、画面もティグアンのほうがやや大きく、ここではティグアンのほうに私は軍配を上げると思いました。
Q3には、アイドリングストップ機能がついていて(ティグアンにはついていません)、乗り始めた最初は、ちょっと違和感がありましたが、すぐに慣れ気にならなくなりました。ティグアンよりハイパワーのエンジンを搭載しつつティグアンよりも燃費が良いQ3の好燃費を、おそらく、この機能が支えているのでしょう。今回は、燃費の計測はできませんでしたが、走行距離とガソリンの減り具合から見て、カタログスペックと遜色のない燃費で走行しているものと思われました。
総合印象としては、Q3は、確かに評判通りの、期待を裏切らない良い車だと感じる一方、ティグアンのバランスの良い出来の良さや乗りやすさ、ということも改めて見直しました。特に、ティグアンは、Q3に肉薄する性能、機能を持ちつつ、Q3よりはかなり価格が安く、コストパフォーマンスという点ではQ3を大きく上回っているということを強く感じました。今秋には、Q3の170馬力モデルが出る予定で、それは先に出たモデル(今回試乗したもの)よりも価格が安く設定されているということで、ティグアンとそれとの比較、というのもおもしろいかもしれません。
アウディをこれだけの距離、時間乗ったのは初めてで、なかなか有意義な経験でした。