http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151209-00000034-mai-soci
逮捕容疑は１１月２２日午前１１時ごろから翌２３日午前１０時ごろの間、正当な理由なく靖国神社内に侵入したとしている。
事件は、１１月２３日午前１０時ごろ、靖国神社南門近くの男性用トイレで発生。公衆トイレの天井裏からは金属製パイプが見つかり、床にはリード線が付いたデジタル式タイマーや基板などが落ちていた。
何が「侵入」行為かについて、判例、刑事実務では「管理者の意思に反する立ち入り」を指すと考えるので、本件では、トイレ内で上記のような行為に及ぶ目的での立ち入りは管理者の意思に反するものとして「侵入」という評価になっているということになると思います。
爆発させた行為については、爆発物取締罰則等の適用が考えられるところですが、その目的での建造物侵入とその後の行為は、評価としては「一個の犯罪（牽連犯として一罪）」と評価される可能性が高いと思います。その場合、一罪一逮捕一勾留というのが刑事訴訟法上のルール（原則）ですから、爆発物取締罰則等での再逮捕はできないというのが筋です。今後の逮捕、勾留（延長して最大20日間）の間に、少なくとも建造物侵入罪で起訴できる状態に持っていき、その後に爆破物取締罰則違反等を訴因変更（訴因の追加）する、そこまで到達できるかが、今後、捜査では問われることになると予想されます。
