「弁護士から裁判官」が進まない…希望者の4割が落とされている“理由”

http://news.biglobe.ne.jp/domestic/0517/san_150517_5419549006.html

弁護士任官で弁護士会側に立ちはだかるのが指名諮問委の「4割問題」だ。
15〜26年度に指名諮問委が「適」と答申したのは、20年度の8人(答申対象11人)が最多で、21、24年度はわずか1人(同3人)。この間、答申対象となった計89人の約4割にあたる36人が「不適」とされた。

弁護士会側は推薦に際して、希望者に関する情報収集を行うが「マイナス情報が集まりづらく、指名諮問委の情報収集量とは差がある」と浜田弁護士。「推薦審査が結果的に甘かったということ。現状は深刻に受け止めている」と話す。

私も、かなり前ですが、弁護士任官をちょっと考えたことがあって、弁護士会から資料を送ってもらったりしたことがありますが、その後、弁護士業務のほうがどんどん多忙になり、現実問題として業務を整理して任官、というのはとても無理でもあり、弁護士任官する意思はなくなって久しいですね。
弁護士を10年、15年と続けていると、顧問先や依頼も増え、社会的にも幅広く様々な活動をするようになる人も少なくなく、任官することでそのような活動に一旦終止符を打つことにはなりますから、なかなか踏み切れない、というのはわかる気がしますし、記事でも指摘されているように、弁護士で今ひとつだから任官、という人も出てきて、そこは当然厳しく見られ落とされる人も相当数出てくる、ということになっているのではないかと推測されます。弁護士任官の意義には高いものがあると思いますが、現実はなかなか理想通りには行かないものでもあるでしょう。
実際に任官した人の体験談を読むと、プライスレスな部分でこの選択をして良かった、といった感想を述べている人が多く、そういう利点を今後も弁護士会内で理解してもらうよう広報にも努めて、適任者をより多く確保するしかないだろうという気がします。