米Yahoo!、原点である「Directory」を年末に終了へ

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1409/28/news010.html

Yahoo!は、米スタンフォード大学の大学院生だったジェリー・ヤン氏とデビッド・ファイロ氏が1994年に趣味で立ち上げたWebディレクトリ「Jerry and David's Guide to the World Wide Web」が元になっている。当時はまだテキストのハイパーリンク集で、カテゴリ別にURLへのリンクのリストが表示されるだけだった。

Googleの検索サービスが人気を集めるにつれ、Yahoo! Directoryの利用者は減少していった。2008年には、米・英・仏での利用率は1%未満になり、2010年には米国以外の欧米のDirectoryは終了になった。
Yahoo!は発表文で終了の理由を「われわれのビジネスは変化した」としている。

私が日本のヤフー株式会社で働くようになった2000年当時は、上記のようなディレクトリ型検索の全盛期で、ヤフー検索のディレクトリに登録されることで、売上が大幅に上がる、といった目に見える実益につながるため、いかにして登録されるかが、現在のSEOのように人々の関心の的で、それをビジネスにしている会社もいろいろとあったものでした。私も、やっているブログがヤフー検索のディレクトリに登録された時には(2005年か2006年頃でしたが)、嬉しかったことが思い出されます。現在のようなロボット型の検索が全盛になってみると、そうしたかつての状況が夢の中のことであったかのような気がします。
こうしたディレクトリ型の検索は、インターネット上の情報がまだ少なく、人力で分類してそれを頼りにできる時代の産物であった、と言えるかもしれません。
ヤフーを生み出したものが、ヤフー自身によって終了になる、ということに、時代の流れ、インターネット検索の変化ということを、しみじみと感じさせられます。検察庁と決別し、気持ちも新たに、この検索全盛当時のヤフー株式会社に入った私であるが故に、なおさら感慨深いのかもしれません。