「HERO」久利生検事の年収と恋愛

http://media.yucasee.jp/posts/index/14279?la=0002

現在の城西支部は2度目の赴任となる。だいたいの赴任期間は一般に2〜3年であることから、15年前後の任官キャリアを持つ中堅どころということになる。年齢は40歳前後か。等級でいえば10年で8号あたりになるため、検事7号、6号あたり見られ、7号であるならば月給は58万5000になる。年収では700万円少々という計算になる。検察官の給与は法律で決まっており、次のとおりとなっている。

検察官は、休日出勤手当、超過勤務手当などは支給されない。

私が辞めて既に10年余り経ちますが、その後、制度が変わっていなければ、検事8号以上が、いわゆる「指定職相当」ということで、国家公務員としての格はかなり高くなるはずです。また、上記の記事では、月給を12倍して年収の計算をしていますが、ボーナスや勤務する地域に応じて出る手当もありますから(超過勤務手当は出ませんが、私が検察庁に入って数年して、休日に出勤し振替休日にも休めないと休日出勤手当が出るようになりました)、検事8号あたりで年収は1000万円を若干上回る程度にはなっているはずで、15年程度のキャリアがある検事であれば、年収1200万円から1300万円程度というところでしょうか。久利生検事は、しっかり仕事をしていますが、給料もかなりもらっている、ということになります。同期の弁護士で、年収ベースではなく所得ベース(諸経費を差し引いた課税所得として)で、それだけ確保できている人は、おそらく弁護士の半分もいないのではないかと思われ、そういう頭打ちの傾向は、弁護士増加、訴訟減少という最近の流れの中でますます強まっていると言えるでしょう。
3回目あたりで、久利生検事の上司の支部長が弁護士転身を考える、という話になっていましたが、キャリア20数年、といった検事になると、年収はさらに上がり1000万円台の後半に達しますから、弁護士がぴーぴーして苦しく世知辛い状況で、それだけの高給取りが弁護士転身を考えるなんて何だかリアリティのない話だな、ドラマだから目くじら立てるようなことでもないが、と私は思いながら観ていました。
といったことは、ドラマを観るときは考えずに(私はどうしても考えてしまいますが)、楽しみたいものです。