米NSAの極秘計画「PRISM」が明るみに - 大手ウェブサービスの情報を多岐にわたって収集

http://wirelesswire.jp/Watching_World/201306071508.html

ジェームズ・クラッパー(James Clapper)国家情報長官(director of National Intelligence)の名前で出されたこの声明のなかには、「GuardianやWPの記事でそれぞれ報じられた情報収集活動は、外国諜報監視法(Foreign Intelligence Surveillance Act)の702条に基づくものだが、この法律では、米国民(市民権保有者)や米国内に居住する人物をターゲットにすることは認められていない」「この情報収集活動は、外国諜報監視法廷、大統領府、議会の監督の下に実施される」「この活動で集められた情報は、われわれが入手する諜報関連の情報の中でももっとも重要で価値のあるもの」などという記述が並んでいる。

資料に名前の登場する各社のサービスが米国以外でも多くのユーザーに使われていることや、グーグルのように積極的にクラウド化を進めてきているとされる企業が存在することを考え合わせると、当該サービスを利用する米国市民以外のユーザーの人権はどうなるかなど、かなり複雑な問題に発展する可能性も考えられる。

こういったサービスは、米国のIT企業により提供されることがよくありますが、上記のような構造の下では、

1 米国外の人や組織に関する情報は広範囲に収集されてしまう
2 そういった情報は、米国情報機関により、「最も重要で価値あるもの」として保管される

そして、ここが最も脅威的なところですが、

3 そのような情報は、米国と協力関係にある国々(「同盟」関係にあると、日本政府が繰り返し強調している日本は最たるものでしょう)へ提供され得る

ということでしょう。
例えば、米国に脅威を与えると判断される(米国政府情報機関により)人物を、日本の弁護士が弁護していて、その弁護士がグーグルのサービスとかDropBoxのサービスを利用しているような場合、米国政府情報機関によりその弁護士のアップロードしている情報がごっそりと持って行かれ(日本語がわからないまま持って行かれるのでいちいち選別されるとは考えにくいものがあります)、回りまわって、日本の警視庁や公安調査庁が提供を受け握っている、ということが、起きる可能性はあると思います。
そういう情報が、例の警視庁公安情報のように、外部へ流出してしまう、ということも、実際に起こっている以上、今後も起きる可能性もあります(犯人が特定されたと言う話も聞きませんし)。単なる抽象的な可能性ではないでしょう。
クラウドサービスを利用する危険性、ということで、今後、ますます現実的に念頭に置いておくべきこと、と言えそうです。怖いですね。