安愚楽牧場、悪化後の高利回り勧誘で被害拡大

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110816-00000213-yom-soci

同社は経営が悪化した7月中旬、これまでより高利回りで新たなオーナーを勧誘しており、被害拡大につながったとみられる。
弁護団が入手した7月19日付の「肥育牛売買コース」案内は、1頭48万円で契約すると、6か月後に牛が60万円(2010年度の平均価格)で売却できた場合、飼育の委託費8万円を差し引いた52万円が受け取れると勧誘していた。半年で8%を超える利回りで、売却価格が60万円を下回れば、委託費は同社が負担するとしている。

今後、刑事事件(詐欺罪等)による立件ということも問題になってくる可能性が高そうですが、その場合、特に問題になるのは、破綻必至という状態になったのはどの時点か、そういった状態にあることが、組織の中でどのように認識として共有されて行ったか、ということでしょう。破綻必至という状態になっていながら、返済や投資回収ができると告げることが欺く行為であり、故意犯である以上、そういった認識を持ちつつ及んだ行為である必要があります。末端の社員では、かなり遅い時期までそういった認識を持っていなかった者がいた可能性がありますが、上層部は、当然、財務状態が日に日に悪化していることは把握できていたはずであり、7月19日という、破たん直前まで、上記のような案内を続けていたということになると、刑事の詐欺罪も視野に入る状態にはあると言えるでしょう。今後の展開を注意深く見る必要があると思います。