女性会社員を暴行して殺害した男に無期懲役求刑 静岡地裁沼津支部

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100202/trl1002021352002-n1.htm

検察側は「被害者への暴行を隠すため、犯行に及んだ動機は自己中心的で殺害方法も残忍非道」として無期懲役を求刑した。
被害者参加制度で出廷した望月さんの父親が「普通の感覚であなたが私だったら何を望むか判断してほしい」と裁判員に死刑が相当との意見を述べた。弁護側は「計画的とは言えない」として懲役18年が妥当と主張した。

私自身は、無期求刑の可能性が高いと思いつつも

裁判員法廷@しずおか 量刑判断に難しさ
http://mytown.asahi.com/shizuoka/news.php?k_id=23000001002010004

元検事の落合洋司弁護士は「落ち度のない女性を襲い、悪質な部類に入ると思う。社会に与えた不安も大きい」として、「可能性は高くはないが、死刑求刑も無いとは言えない」と話す。

と、死刑求刑に一抹の可能性を感じてもいたのですが、やはり無期求刑でしたね。
判決後にコメントする可能性があって、マスコミ経由で法廷の様子も把握できましたが、検察官が、犯情の悪質性や結果の重大性、遺族の峻烈な処罰感情を、これでもかこれでもかと強調しているのに対し、弁護人は、かなり苦労して、被告人の不幸な生い立ちやその中で形成されてきた特殊な女性観、反省の情などを主張しているものの裁判所、特に裁判員の心を動かすようなものではなく、有期刑に落ちるのはかなり難しそうであるという印象を受けました。
明後日に判決とのことで、結審から判決まで、中1日を設けているのは、裁判所として慎重に検討したいということなのでしょう。
この種の事件に慣れている私でも、被害者の悲惨な最期や遺族の怒り、悲しみに気が重くなりましたから、裁判員のショックはおそらく大きく、PTSD等にならないか心配です。