本社家宅捜索、未明まで10時間 焼き肉店食中毒

http://mytown.asahi.com/areanews/ishikawa/OSK201105070128.html

業務上過失致死傷の疑いで家宅捜索を受けた金沢市入江2丁目の本社。捜索は7日午前1時まで10時間に及んだ。押収物は、段ボール箱は約40個、半透明のケースも約10個など。用意されたトラックに積まれた。

かなり徹底した捜索が行われたようですね。既に4名が死亡しており、捜査当局としても、徹底した捜査が必要な、失敗が許されない事件という意識が、特に強いのでしょう。
捜査のポイントになりそうなのは、発生した食中毒を防止するため、流通のどの段階で、どの関与者が何をすべきであったのか、それについて、直接の関与者を含め、誰にどのような注意義務違反があったのか、ということでしょう。流通のある1点をとらえて、そこですべての措置が講じられるべきであったとするのは、おそらく現実的ではなく、様々な不注意、不十分な措置が重なる中で、結果に近いほうから、特に重大な注意義務違反を絞り込んで行く必要があります。押収された資料や、任意で行われている関係者からの事情聴取は、そういった絞り込みを行うための基礎資料として使われ、今後の捜査の進展が捜査当局の想定通り進めば、最終段階では身柄事件にならざるを得ないでしょう。
現在は、生肉を提供した焼肉店が「悪者」としてクローズアップされていますが、仕入元など、様々な関係者の関与状況を総体として見ることで、現在の、特にマスコミ的な見方が(責任がないとまでは行かないにしても)変わってくる可能性もあるように感じます。