- 作者: 服部龍二
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広田弘毅といえば、文官として唯一、死刑になったA級戦犯として有名であり、城山三郎の
- 作者: 城山三郎
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- 発売日: 1986/11/27
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で、平和を目指しながら挫折し刑死した悲劇の人物、という描かれ方をされていますが、「広田弘毅」のほうは、丹念に事実を追う中で、その実像に迫ろうとするものです。半分くらい読んだところですが、「落日燃ゆ」による広田弘毅像に、かなり修正を迫るものがあります。
以前、本ブログで、
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20050126#1106698471
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20060806#1154828450
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20070814#1187024536
とコメントしたことがありますが、昭和天皇の広田弘毅に対する厳しい評価が紹介されていたのが、
- 作者: 岩見隆夫
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であったことを、「広田弘毅」を読んで思い出しました。
今現在の、私自身の広田弘毅に対する印象を率直に言うと、当時の状況の中でできることは限られていたとはいえ、やはり、優柔不断に過ぎたのではないか、もっとできることがあったのではないか、あまりにも時流に流され過ぎていたのではないか、ということを、以前よりも強く感じるようになっていて、「落日燃ゆ」が描く広田弘毅像は、あまりにもいいとこ取りで美化しすぎ、と感じます。昭和天皇による厳しい評価も、おそらく、そういった優柔不断さや時流に流されるまま流されていたことに対するものであったのだろう、とも思います。
人間の身の処し方ということを考える上でも、広田弘毅の生涯は、教訓に満ち参考になるところが多いように思います。