「反射的に払いのけた」 長女殺害で被告側

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007051601001012.html

弁護側が、秋田地裁での公判前整理手続きで、橋から突き落としたとされる長女彩香ちゃん=当時(9)=殺害について「反射的に払いのけた」と過失致死を主張していることが16日、分かった。

この事件では、捜査段階の自白調書があるようですが、目撃者がいない、被害者は死亡、被告人は公判で否認、という状況下では、捜査段階の自白の任意性、信用性が徹底的に問われることになります。そこで、有罪、無罪(弁護人は過失致死の限度で認めるようですが)が決まります。
捜査機関側(特に警察)は、取調べの録画、録音により真相が語られなくなる、と強く反対しますが、決定的な自白が得られた場合、録画、録音を行っていることにより、公判での水掛け論を回避し、決定的な自白の任意性、信用性を問題なく認定できる、ということも生じてくるはずです。
とはいえ、そういった制度が採用されていない中での上記公判で、検察官が、自白の任意性、信用性をどこまで説得的に立証できるかが、今後、大きく注目されることになります。