国税と警察、連携強化 暴力団資金源?あぶり出す

http://www.chunichi.co.jp/s/article/2014082590094630.html

名古屋国税局は今回、暴力団などに資金が流れている可能性を念頭に個人や法人を調査。連携を密にした警察当局から課税通報制度などで情報提供を受けたり、調査の際の安全確保のため必要な協力を要請したりしたもようだ。警察、税務当局は、所得隠しをあぶり出すとともに、反社会的勢力の資金源を断つことで、打撃を与える狙いがあるとみられる。

国税当局は、常に金の流れを大規模、網羅的に追っていますから、そこに集まるその種の情報には膨大かつ恐るべきものがあります。ただ、伝統的に、国税当局はそういった情報を「課税」目的に狭く限定しようとする傾向が強く、課税以外の分野には生かされず死蔵されがちであったのではないかと私は感じています。そこが大きく変わりつつあるということでしょう。
世の中、たかが金、されど金、金の動き、流れをつかむことで人の動きがわかり犯罪もあぶり出されてきます。有名なアル・カポネを服役に至らせたのも、殺人等のいかにもマフィアらしい犯罪容疑ではなく脱税であり、今後、国税当局と捜査当局がより緊密に連携することで、双方の目的をより大きく達成しようとする傾向は強まることがあっても弱くなることはないでしょう。