失業して借金だけが…奨学金滞納、10年で3倍

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130316-00000548-yom-soci

昨年度の滞納額は、10年前の3倍の約4700億円に達した。長引く不況で収入が減り、返済したくても返せない人が増えたためだ。大学生の3人に1人が奨学金に頼っており、識者からは「返済の負担を軽くする工夫が必要だ」との声が上がっている。

私も、大学時代、日本育英会奨学金を支給してもらっていて、4年間で200万円弱くらいになっていた記憶があります。幸い無利子で、卒業後、毎年12月に10万円ずつ返済して、確か、120万円を滞りなく返済したことで残りの返済が免除になりました(元々そういう返済条件になっていました)。在学中は、特にアルバイトもせず、親からの仕送りと奨学金で生活していて、奨学金の存在はかなり大きなもので、今でもありがたかった、という意識が強いですね。
私は、幸い、社会に出てすぐに収入があったので、問題なく返済できましたが(と言っても当初は毎年12月の10万円は、結構、重みがありましたが)、今の時代、昔のように終身雇用が一般的で収入が右肩上がりで増えるような時代でもなく、卒業後、返済が困難になる人が出るのもやむを得ないことです。利息がつかない奨学金をもっと拡充して(できれば公的な奨学金は、原則、無利息にして)、卒業後の状況に応じて返済を一時猶予したり減額(返せる状態になったら増額も)できるような、フレキシブルな、時間をかけても返済できるような制度にする必要があると思います。また、社会に貢献、奉仕するような仕事に就いた場合は、それを評価し、例えばポイント制にして、積み重なったポイントに応じて返済を一部免除する、といった仕組みも導入しておけば、そういった仕事へ人を誘導することにもつながり有益でしょう。
奨学金、特に公的なそれは、金儲けのための金貸しとはまったく異なるもので、返済についても、制度の趣旨に応じた、弾力的な仕組みにすることが、今こそ強く求められていると感じます。