新手のオークションに苦情急増 消費者庁が注意喚起へ

http://www.47news.jp/CN/201012/CN2010122801000608.html

先日来、共同通信に聞かれてコメントしたので、ネットのほうでは出ていませんが、地方紙によっては紙面に私のコメントが出ているものもあるようです。

ほとんどの業者が格安で商品を落札できることを売りにしているが、落札できなくても手数料が返金されない点などを明確に表示していない場合、景品表示法に抵触する恐れがある。消費者庁は情報収集に着手し、年明けにも注意喚起したい考えだ。

ペニーオークションでは、落札価格がかなり低く抑えられていますが、手数料を支払うことで落札できる権利を確保する仕組みになっていて、手数料は戻ってこないため、オークションが加熱して複数の人が次々と手数料を支払う状況になると、手数料がかさむ上に落札できない、手数料は戻ってこないということが起きがちです。そこが、落札できなければ基本的に金銭の負担が発生しない通常のオークションと大きく異なります。
運営者にとっては、低い落札価格で手数料もさほど入らず商品を持って行かれてしまうリスクがある一方で手数料が多く入り結果的に想定以上の収入を得られる可能性もあります。そういったリスクや利益は、入札者側には逆に発生して、思わぬ低出費(手数料も含め)で商品が手に入る可能性がある反面、上記のように手数料だけ支払い商品が手に入らないリスクもあります。
このように、運営者、入札者双方に、利益とリスクがあるシステムで、直ちに違法性があるとは言いがたいのですが、運営者によっては、サクラを使ったり、機械的に入札するボットを多数作って入札させそうとは知らない入札者に手数料支払を繰り返させたりしているものもあると言われており、そういった実態があれば、詐欺罪等の犯罪行為になる可能性が、当然、出てくるでしょう。
当面、ペニーオークションには上記のようなリスクがあるということを十分認識、理解して、利用するのであれば思わぬ負担を被らないように慎重に利用することが必須と思います。そのための啓発や、違法行為の厳正な取締りということも、早急に行う必要があるでしょう。