文書作成能力

http://blog.livedoor.jp/you136/archives/50398670.html

で、文書作成能力の重要性が述べられていました。まったくその通りだと思います。
自分自身を振り返ってみると、司法試験受験時代には、基本書を繰り返し読むこと、論証カードを作成すること、答練で書いた答案について添削により指導を受けること、が、文書作成能力をつける上で役だったと思います。
論証カードについては、以前、本ブログでも思い出話を紹介したことがあります。

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20041028#1098927710

司法試験合格後、司法修習中は、起案について添削を受けたり、実務修習の過程において、作成した各種文書(判決書、起訴状など)について、指導担当者に手を入れていただき、個別指導を受けることで、勉強になりましたが、特に、自分なりに能力がついたと思うのは、検事任官後の供述調書作成作業を通してだったと思います。
検事として捜査を担当していると、取り調べを行い、その結果を供述調書に録取するという作業を、限られた時間の中で、迅速に行うことを迫られます。物語形式で作成しますから、取り調べで聴き取った内容を、頭の中で構成して、できるだけ供述内容を正確に反映させつつ、文章を作らなければなりません。わかりにくかったり、正確でなかったりすれば、被疑者からも、後に決裁官からも、厳しく指摘されることになりますから、一瞬一瞬が真剣勝負といった面があり、かなり苦労もし、鍛えられたと、振り返ってみて思います。
私自身、法曹として、それほど文書作成能力が高くもなく、大きなことは言えませんが、そういった能力を向上させるためには、

1 良い文章をできるだけ多く読み「真似る」こと
2 自分が作成した文章について客観的に添削、指導を受ける機会をできるだけ多く持つこと
3 いろいろな機会に受けた指摘、指導を謙虚に受け入れ、反省し、改善を図ること

が必要ではないかと思います。