イノベーションのジレンマ (―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press))
- 作者: クレイトン・クリステンセン,玉田俊平太,伊豆原弓
- 出版社/メーカー: 株式会社翔泳社
- 発売日: 2011/12/20
- メディア: 新書
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先日来、読み始めていて、
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20120814#p2
今日の午後、月例の勉強会があり、本書が課題図書に指定されていたため、今週、海外に行っている間に読み切るつもりでいたのですが、なかなか読み進めず、昨夜から今朝にかけての帰国便の中で読んで、大体、読み終えました。難解なところもあり、読むのは楽ではありませんでしたが、名著と言われるだけあって、考えさせられるところが多く、有意義でした。
本書で取り上げられている、持続的イノベーションを無力化する破壊的イノベーション、という事態は、社会の中の様々な場面で起きていて、普遍的な法則性として提示した著者の功績には、今更言うのも何ですが、多大なものがあるということを感じます。こういった法則性を頭の中に置いておくことで、確立、成熟したビジネス、組織運営といったことが、破壊的イノベーションにより一気に無力化しかねない、ということを常に意識し、「次に来るものは何か」ということを考え、備えるという動きにつながるように思います。歴史の世界では、成功体験に縛られ対応力を失ったことによる失敗、悲劇ということがよく指摘されますが、それと通じるものもあるのではないか、ということも、読みながら感じました。特に、こういった分野に興味を持つ若手の人々には、早めに読んでおいて今後に役立ててほしい、という印象を持った一冊でした。