講談社社員による妻殺害事件 懲役11年の2審判決見直しか 最高裁

講談社社員による妻殺害事件 懲役11年の2審判決見直しか 最高裁(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

朴被告は19年2月、裁判員裁判の1審・東京地裁の初公判で無罪を主張。検察側は妻とけんかになった朴被告が突発的に寝室で妻の首を絞め、殺害後に階段の上から転落させて事故死を装ったと指摘し、弁護側は育児や家事に悩んでいた妻が階段で自殺したと反論した。

先日、

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を観たのですが、殺人を疑わせる事情がある一方で、被告人の主張を裏付けるものもあって、なかなか事実認定が難しい事件という印象を受けました。特に感じたのは、動機の希薄さで、上記の記事でも「妻とけんかになった朴被告が突発的に寝室で妻の首を絞め、殺害後に階段の上から転落させて事故死を装った」とあるのは、全くあり得ないことではないとしても、それで殺害にまで至るのかという印象を受けるものがあります。

クローズアップ現代では、被害者側の精神上の問題(死亡直前にかなり精神的に不安定になっていたことが客観的に明らか)が、刑事公判では十分に光を当てられていなかったことも指摘されていて、検察ストーリーを鵜呑みにせず、証拠を客観的、冷静にみる必要性を感じました。

支援者により、ネット上で訴訟での問題点が資料とともに紹介されているようですから、読んでみたいと考えています。

なお、刑事事件で最高裁が死刑事件以外で弁論を開く場合、原審判決が見直されるのが通常であり、本件で高裁判決が破棄されるのはほぼ確実で、無罪になるか、高裁に差し戻されることになると予想されます。