「早く絶版になってほしい #駄言辞典」

 

男は家事、女は家庭といった、旧態依然とした感覚を引きずっていて、その感覚で物を言ってしまうという場面はありがちなものですが、本書では、日常、ありがちなそういった言動を丹念に取り上げて、問題性をえぐり出すように指摘しています。読んでいて、思い当たることがかなりあって、自分自身の感覚を検証、振り返る上でもなかなか参考になる内容でした。

価値観は多様であって良く、例えば男は家事、女は家庭という価値観も多様性の中では一概に排除されるべきではないと思います。ただ、それが通用する場に身を置いているか、その価値観を共有できる状況なのか、その価値観に基づいて発言して理解が得られるのか、といったことは念頭に置いておく必要があるでしょう。

昭和的な感覚を引きずっている人には特に、一読をお勧めしたい一冊です。