池袋母子死亡事故 初公判、被告 無罪主張「車に異常」

池袋母子死亡事故 初公判、被告 無罪主張「車に異常」(TBS系(JNN)) - Yahoo!ニュース

被告は起訴内容について、「アクセルペダルとブレーキペダルを踏み違えたことはないと記憶している」と述べ、弁護側は「車に何らかの異常が生じ、暴走した疑いがある」と無罪を主張しました。一方、検察側は、飯塚被告の車に記録されたデータから、「アクセルとブレーキに故障の記録はなく、アクセルを踏み続けたことも記録されている」と指摘し、この裁判では「過失の有無」が争点となっています。 

こういったアクセルとブレーキの踏み間違い事故では、当該車両に異常がなかったことを検察側が立証できるかどうかが立証上の大前提でしょう。通常は異常がなくても、何らかの条件下で誤作動が生じる、少なくともその合理的な疑いがある、ということであっても、そもそもの立証の前提が崩れます。

逆に、そこがきちんと立証できるのであれば、急発進、暴走の原因は踏み間違い以外には考えられない、という証拠構造になるはずです。

今後は、検察側が、上記のような立証をまずきちんと行えるかが問題になり、そこがきちんと立証されれば、被告人の無罪主張は厳しく苦しいものになると思います。

生じた被害、失われたものはあまりにも大きく、取り返しがつかないことが残念です。