「安倍1強」政治、突然の終幕 歴代最長7年8カ月を振り返る

「安倍1強」政治、突然の終幕 歴代最長7年8カ月を振り返る(47NEWS) - Yahoo!ニュース

経済対策に力点を置いてきたが、実際はどうだったのか。政府有識者らによる研究会は今年7月、第2次政権発足後に始まった景気拡大期間が18年10月に終わったと認定。戦後最長記録である「いざなみ景気」(02年2月~08年2月の73カ月)にわずかに届かなかった。  この期間の実質成長率の平均は年率1・2%程度にとどまり、研究会の吉川洋座長は会見で、大企業の収益が好調で雇用環境も良かったが「賃金は上がらず消費も伸びなかった」と分析した。

首相が意欲を示していた憲法改正や、北方領土問題、北朝鮮による日本人拉致問題の解決は実現しないまま。来年9月の自民党総裁任期切れまでに達成し得る唯一の政治的遺産と見られていた東京五輪パラリンピックは、新型コロナウイルスの感染拡大で今年3月、今夏開催の延期が決まった。

私自身の印象としては、功罪相半ば、という感じでしょうか。

経済で一定の成果は挙げたものの、国民の間で格差は広がり非正規雇用者が増加して社会自体の不安定さは増しました。

また、記事にもあるように、北方領土問題、拉致問題は全く進展せず、 安保問題や共謀罪などでは、日本国憲法の戦後に定着していた解釈がねじ曲げられたり犯罪規定の過剰適用の危険性が生じるなど大きく問題も残しています。

何よりも、政権が長期化したことで、森友問題、加計問題のような、政権にすり寄ればおこぼれに預かれる、その中で生じたスキャンダルに政権がきちんと向き合おうとしないといったモラルハザードが起きたのも大きな問題であったように思います。

日本という国家、社会をより良くするために、世界に対してもできる貢献をしていきために、今後の新政権にあっては、前政権の負の側面を率直に反省しつつ新たな政権運営に臨んでもらいたいものです。

目先の問題も大切ですが、50年後、100年後の日本という国家、社会をいかなるものにすべきかというビジョンを持ちつつ当たってほしいということも感じます。