AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争(光文社新書)

 

 このプロジェクトの写真はTwitterでも公開されていて、前から、タイムラインで流れてくるのを興味深く見ていたのですが、書籍化されたので、早速、Kindleで購入して通読しました。

著者らが指摘するように、白黒の写真がカラー化されることで、視覚へ訴える効果がより強く出て、印象に残りますし、細部にも目が行って、より深く読み取ることができるように感じられます。

見ていて感じたのは、暗く陰鬱に語られがちな戦前、戦中にあっても、人々の生き生きとした生活や幸せな日々があったということであり、それを一気に暗転させていった戦争の酷さ、深刻さということを改めて強く感じるものがありました。

良い戦争も悪い平和もない、と言われますが、戦争がない平和な世の中を維持していくことの重要さを強く感じつつ読了しました。

手作業で行う必要があり、なかなか手間がかかるプロジェクトのようですが、今後も継続し、有益な写真を世に出していただきたいと期待しています。