野村克也元監督の遺体写真をSNSに…団野村氏の投稿に賛否 “最期の姿”公開の是非は

野村克也元監督の遺体写真をSNSに…団野村氏の投稿に賛否 “最期の姿”公開の是非は | AbemaTIMES

投稿されたのは、東京ヤクルトスワローズのユニフォームを着て棺の中で眠る野村さんの遺体写真。偉大な野球選手・監督の遺体写真が公開されたことで、SNS上では「最後の野村克也さんを見せてくださってありがとう」「これは絶対駄目ですよ。亡くなった人の写真見せるのはヤバい」「さすがに不謹慎すぎる」と様々な声があがっている。

 倫理的には、様々な意見があるところでしょうね。私自身の感覚としては、肉親の遺体写真をSNS等で不特定多数の目に触れる公開はしませんし、すべきでないという倫理感覚です。死者の尊厳や、故人がそれを望むだろうかという様々な問題があると思います。ただ、上記の写真を実際に見て、偉大な野球人の最期の姿を見られたことに、ポジティブな感慨を覚えたのも事実ですし、ここは微妙さが残るところでしょう。

これを法的に見たらどうでしょうか。考えられるのは、遺族の思慕権の侵害になるのではないかということです。遺族が複数いた場合、こういう写真の公開を望まない人もいるでしょうし、公開されることで、遺族として個人を思慕する権利を侵害されたと考える人もいるでしょう。日本の現在における一般的な社会通念に照らし、こうした公開が、心静かに故人を追慕する権利、心情の違法な侵害であると構成することは考えられると思います。思慕権は、死者に対する名誉毀損等で、時々、問題になることがあって、この問題を法的に考える上での1つの視点にはなるでしょう。