増補 南京事件論争史

 

 南京事件については、政治に翻弄されてきた歴史がありますが、政治から一定の距離を置きつつ、客観的史実としてはどうかという観点が重要だと私は考えており、その意味で、本書は、現在の研究の到達点やそこに至るまでの経緯を指し示すものであると、通読して感じました。

以前、読んだ

南京事件―「虐殺」の構造 (中公新書)

南京事件―「虐殺」の構造 (中公新書)

 

 と共に、この問題を考える上で、必要に応じて取り出して読んでみる1冊になると思いました。

どういう立場に立つにせよ、かつて国策を誤り、中国国民に多大な犠牲、迷惑、損害を及ぼしたことについて、謙虚に臨まなければならないでしょう。そこは改めて強く感じるものがありました。