映画「運び屋」

 

 映画館で観られていなかったものを、海外出張の際に飛行機の中で観ることができました。

 クリント・イーストウッド演じる、インターネット時代から取り残され家族からも見放された老人が、ひょんなことから運び屋になり、その後・・・というストーリーで、運び屋としての動きや犯罪組織を追うDEA(麻薬取締局)、老人の家族との触れ合いが、ストーリーの中に巧みに織り込まれていて、なかなかの秀作になっているという印象を持ちました。

人は、犯罪者とそうでない人に、くっきりと境界があって分かれるのではなく、その境界線上で、ある人は踏みとどまり、ある人は落ちていく、そういう危うさやもろさといったことも、改めて感じるものがありました。その意味で、人間が描かれた犯罪映画という側面があるでしょう。