- 作者: 中北浩爾
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2017/04/19
- メディア: 新書
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昨春、出た本ですが、きっちり読めていなかったので、改めてきっちりと通しで読んでみました。
自民党が、野党転落や政権復帰を繰り返す中、公明党と相互に補完しながら、友好諸団体を糾合しつつ、また、現行の選挙制度、特に衆議院の小選挙区制度にうまく乗りつつ、現在の「一強」状態を現出している状況を、様々なデータを示しながら実証的に紹介していて、参考になりました。
ただ、自民党の伝統的な強さを支えてきた諸条件(絶対的な支持率や友好諸団体の組織率など)は明らかに低下しており、上がらない投票率や野党の低調さに支えられての一強でもあることが指摘されていて、今後の流れ次第では、今の状況が一気に変わる可能性もあるということも言えるでしょう。
今後も手元に置いておき、折に触れ読み返すことになるだろう1冊となりました。