シベリア抑留 最後の帰還者 家族をつないだ52通のハガキ (角川新書)

私はキンドルで買って読んだのですが、どんどん読み進んで、割と一気に読んでしまいました。
南満州鉄道(満鉄)出身者で、昭和31年まで抑留されていた佐藤氏と家族の手紙での交流を紹介しつつ、敗戦、ソ連による侵攻や抑留の悲劇、家族の苦しみ、悲しみが、新聞記者である著者らしい、無駄のない読みやすい文章で描かれていて、改めて、シベリア抑留の重大さや悲惨さ、帰還できずに無念の死を遂げた多数の人々の悲劇を思いました。ソ連の非道さを、著者は強く避難しますが、そういう状況に日本を陥らせた政治指導、戦争指導の誤りについても、きちんと目を向ける必要があると強く感じました。
我々の平和な生活が、いかに膨大な犠牲の上にあるかということを、改めて痛切に感じさせられました。
前に読んだ、

とも、内容に重なる部分があって、こちらもまた読んでみたいと思いました。