戊辰戦争150年 雪の鶴ケ城きらり 福島・只見「ふるさとの雪まつり」

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今年は、戊辰戦争から150周年を迎えることを記念し、悲劇の舞台となった鶴ケ城(会津若松市)の大雪像を制作。高さ12メートル、幅30メートルで、10トントラック約1000台分の雪を運び、地元の大工、左官職人らが約3週間かけて作った。

歴史は勝者によって書かれるもので、「明治維新150年」というのは、輝かしい明治がやってきて150年という、どちらかというと勝者的な視点でのものでしょう。しかし、戊辰戦争の敗者側からみれば、今なお屈辱の歴史は忘れがたく、安易に祝えないという人が、特に東北地方には少なくないのも理解できるものがあります。
司馬遼太郎作品に「王城の護衛者」という、会津藩松平容保を主人公にしたものがありますが、朝敵に追いやられ、明治後、弁明することなく静かに生きた容保の慰めは、肌身離さず持っていた竹筒に入った孝明天皇の宸翰(直筆の文書)でした。その作品が世に出た際に、会津松平家出身の秩父宮妃殿下からその当時の当主を通じて作者にお礼のお言葉があり、その秩父宮妃殿下御成婚の際には、会津地方の人々が、これで朝敵の汚名がすすがれたと皆で提灯行列で祝った、明治後の歴史には、そういうところも含まれています。
明治150年は戊辰150年でもある、そこを忘れることなく、単に過去の一面だけ見て見当違いな祝い方をするのではなく今後の日本のさらなる発展のための節目の年にしたいものだと思います。