西郷隆盛 維新150年目の真実

大河ドラマが始まる前に読もうと思い買って、なかなか読めずにいたのを、最近、読み終えました。

著者には、西郷隆盛に関する、もっと分厚い専門書がありますが、本書では、史実に基づきつつも、著者なりの見方、推論も展開されていて、わかりにくい西郷隆盛という人物像をイメージする上で参考になり示唆に富む部分が随所にありました。

明治維新までの、政略、軍略に長じた人物像と、明治維新後の、茫洋としてつかみどころのない人物像が、今なお私自身の中でうまくつながらないものがあります。司馬遼太郎翔ぶが如くでは、転倒して頭部を強打した後に性格が変わったとささやかれているという記述もありましたが、そうした面が影響していた可能性も視野に入れる必要があるのかもしれません。

いろいろと考えさせられる一冊でした。

西郷隆盛 維新150年目の真実 (NHK出版新書 536)

西郷隆盛 維新150年目の真実 (NHK出版新書 536)