希望の裁判所~私たちはこう考える

発行元から贈っていただきました。ありがとうございました。
私の場合、裁判所というと、行きたくない、嫌なところというイメージが強く、「希望の」とつくと、パブロフの犬のように引いてしまう感じがありましたが、もらって、興味を感じるところから読んでみると、過去から現在に至る裁判所について、元裁判官を中心に、様々な角度で検討、考察、紹介されていて、なかなか中身の濃い、良書であると思いました。
かつての裁判所がどうであったか、といったことは、時代が進むにつれ次第にわからなくなっていることも多く、そういったことを知ることができるのも、この本の良いところでしょう。歴史を知ってこそ現在、未来を展望できるものだと思います。
裁判所というものに興味を持ち知りたいという人にとって、入門書にもなり、また、折に触れてもひもとける、手元に置いておく価値のある1冊であると思います。元検察官(私もですが)は、検察庁というものに前向きな展望を持てない「絶望派」がほとんどなので、こういう本を共著で出すのは無理でしょう(笑)。