「吉良殿御痛も軽ク」… 刃傷事件直後の記録見つかる

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161203-00000019-asahi-soci

4月5日には「吉良殿御痛も軽ク、御食事無替事由(吉良殿、お痛みも軽く、食事も相変わることがない由)」と記したほか、「浅野内匠頭殿の乱心の様子を承りたいが、委細の様子が上申されていない」とし、事件の経緯やうわさを詳しく聞くように命じるなど事件への関心の高さを示した。

赤穂事件には私も興味があり、過去に複数の本を読んだこともあるのですが、「刃傷」の原因がわからず(諸説あります)、もやもやとしたものが尾を引いている感じがあります。ただ、こうして記事にある新資料の内容に接すると、諸説の中にあるような、込み入った原因ではなく、慣れない役目に疲弊した浅野内匠頭が、体調不良(実際、メンタル系の病気を患っていたという記録はあるようです)もあって突発的に刃傷に及んだというのが真相に近いかもという印象を受けました。
真に「乱心」であれば御家取潰しにまでは至らなかったのかもしれませんが、一時的な錯乱で、浅野内匠頭自身としては「遺恨」あってのこととという一種の思い込みのようなものがあり、即日切腹、御家取潰しになったのかもしれません。そうであれば、斬られた吉良上野介としてはきられるほどの仕打ちをしたという意識はなく(そういう実態もなくて)、むしろ、一方的に討ち入られ今に至るまで日本全国に悪名ととどろかせている可能性もあり、そうであればとんでもない大被害ということになりそうです。
今後も新資料が発見され、赤穂事件の真相がさらに解明されることを望みたいものです。