憲法記念日、改憲・護憲両派が集会

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20160503-00000017-jnn-pol

今年は夏に参議院選挙を控えています。憲法改正に意欲を示す安倍総理は、一部野党の協力も得ながら憲法改正の発議に必要な3分の2以上の議席獲得を目指す考えを示しており、憲法をめぐる論議参院選の大きな争点となる見通しです。

憲法改正というと、安保とか治安とか、とかく勇ましい部分がクローズアップされがちですが、国や社会の在り方全般ということを考えると、現行憲法は昭和20年代にできて、かなり綻びが見えていることは否めないでしょう。例えば、今や人が人として生きる上で「環境」は重要ですが、現行憲法上、環境に関する規定はありません。また、婚姻の在り方についても、同性婚を許容しないわけではないと解されますが(ここは争いがあるところです)、正面から認めているわけではなく、いわゆるLGBTについてどういった姿勢で臨むかも不明確です。
憲法改正へと意欲的な動きが目立ちますが、前のめりになる前に、日本という国、そこにおける社会をどのようなものとしていくべきなのか、それについて、もっと議論を活発に行っていかないと、単に、憲法が変われば世の中が良くなるといった幻想にとらわれただけということになりかねないでしょう。冷静な、しかも活発な議論が求められているのではないかと、憲法記念日を迎え私は感じています。