http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160427-27152723-webtoo-l02
伊藤教授は、ガソリンや灯油などの液体がどう燃え広がるか研究する燃焼学が専門。大分大の准教授だった20年ほど前から、裁判所や捜査機関の依頼で、放火事件に関する実験などに立ち会ってきた。
放火事件では、捜査段階で、自白の信用性を裏付けるために燃焼事件を行うことが多いものですが、時間や予算の制約もあって、厳密な再現を行えないまま終わることにもなりがちです。しかし、そういった厳密さの欠如が、信用性への疑問を残してしまい冤罪へとつながることもあることを思うと、まずは捜査段階で、こうした専門家の支援も受けつつできるだけ再現の程度を高めた、厳密な燃焼実験を行うことが求められていると思います。
こういった「科学捜査」は、捜査機関のみが独占すべきものではなく、現在の科学警察研究所のような組織を刑事弁護人も利用できるようにして、記事にある伊藤教授のような専門家にも外部で協力を得られるような、そういう体制を整備しなければならないと思います。そういった点を含め、日本の刑事司法にはまだまだ改善すべき点があると強く感じます。