朝日が社会福祉法人と和解、記事を訂正・おわび

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150417-00050062-yom-soci

朝日は、訂正・おわび記事で「事実関係の確認が不十分で、誤解を与える表現となった」と説明し、記事の一部や主要な見出しを取り消した。同会側は和解で賠償請求を放棄した。
同会理事長は17日に記者会見し、「名誉をいち早く回復するため、和解に応じた。朝日新聞にはきちんと反省してもらいたい」と話した。

私も、名誉毀損の被害者側の代理人になって、訴訟外で和解し雑誌に謝罪・訂正文掲載に至ったり、訴訟内で和解してインターネット上の問題ページのトップに謝罪・訂正文掲載に至ったことがありますが、被害者側としては、お金よりもむしろ名誉回復を図りたいと考えていることが少なくなく、その場合に、現行の訴訟では謝罪文掲載まで命じるハードルが高いため(求めてもそこは棄却、ということがよくあります)、和解して、名誉回復を重視した、こういった対応を相手方にさせるというのは、1つの有効な方法であると思います。
上記の訂正・おわび記事は、私も朝日の紙面で読みましたが、問題記事の取材、掲載経緯が比較的に丁寧に説明されていて、判決で命じられた謝罪文であればここまで具体的な記載は無理であろう、十分まではいかないとしてもかなりの名誉回復は図られるのではないかという印象を受けました。
今後の先例、参考になり得る解決ではないかと思います。