昨日のエントリーでコメントした
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ですが、ちょっと補足しておくと(以下、ネタバレ注意)、ツイッターでもコメントしている人がいた、原告側の鑑定証人が黒人であることを、被告側代理人らが話題にするシーンは私にも印象的でした。若手弁護士が、彼は黒人です、と、いかにもこちらに有利ですと言わんばかりににやにやしながら言い、コンキャノン弁護士が、淡々と進めるんだ、こちらにも黒人弁護士を座らせておけ、と無表情で言い、若手弁護士が相変わらずにやにやしながら、はい、と答える、そのシーンに(何とも言えない嫌な雰囲気も含め)、建前は人種差別はないとしながらも、厳然として差別が残っている、そういう深刻なものを感じました(1982年の映画ということを考慮する必要がありますが)。あからさまな差別も問題ですが、こうして、建前と本音を使い分けられながら、にやにやと笑いながらしっかり差別されるというのも、あからさまではないだけにかえって問題にしにくく難しいものがあるような気がしました。当時のボストンというエリアの実状も踏まえるべきなのかもしれませんが、その点について私は材料を持ち合わせていません。
他に印象的だったのは、裁判官室、弁護士の事務所などに、今では当たり前になっている電子機器(PC等)が皆無なことで、これは、かえって新鮮さがありましたし、昔はこれで仕事をやっていたんだな、と懐かしさも感じました。まだ携帯電話も普及していない時代で、連絡も専ら固定電話、公衆電話によっていて、ガラケーやスマートフォンで、海外にいても容易に連絡が取り合える今の時代の便利さを、改めて痛感しました。